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New arrval, allegri coats

Posted 12 15.2023

1954年、Allegri兄弟によって事業の立ち上げから1962年にレインコート・メーカーを開始。当時は僅か15人程度の従業員で生産を行っていた小規模で地域密着型のだったそうですが、1970年に入り一メーカーからファッションへと企業戦略を変更し、当時Nino Cerrurtiなどのデザイナーとして活動していたGiorgio Armaniとコンタクトを取り、そこから本格的にファッションへの参入を図りました。

って海外の記事や日本の記事を調べても出てくるのでこのくらいで。

不定期にキリコではご案内しているallegri。

Giorgio Armaniの起用からMarithe Francois Girbaud、Romeo Gigli、Martin Margiela、デザインチームを経てVictor & Rolfと名立たるデザイナー達によってブランディングされていました。ブランドの方向性を決めたり、ヴィジュアルを作ったりデザイナーと言うよりはクリエイティブ・ディレクター的なポジションだった様な記述もあったので、当てはまる年代の衣類を全てデザインしていたのかは謎。

まだまだ明確な情報は無く、特に90年代は不明な点だらけ。キャンペーンすら出てこないんですもん。。上記デザイナーは公式に携わっていたのは事実なのですが。

今回は諸々発見があったので、新作のお披露目と共にダラダラ書きたいと思います。

1989年のキャンペーン。当時のallegriを象徴する広告を大胆にも裏地に貼り付けた粋な一着。

ピュアなエジプト綿を高密に織りあげたウォータープルーフ・ファブリックを採用しています。

タグに【MAX QUALITY】って記載があって笑っちゃいましたが、素晴らしい生地。

これに関しては時期はMartin Margielaで間違えないと思いますが、前述の通り”どこまで”生産に携わっていたかは不明。ですが、着ると漂うそれ感、、「スタイルはシンプルで、素材に拘りどれも繊細で仕上がりは正確」との記述にも当てはまる美しさには納得。

mid90’s Water proof Egyptian cotton trench coat, made in Italy

Creative designed by Martin Margiela (1992-1998)

これはGirbaudですね。当時のキャンペーンとの摺り合わせでこれはほぼ確実かなと。

コートでこのフロントデザインは見ないですね。ボタン&ファスナーの2way使用。超かっこいい。

ラグランから伸びるシームがハンドウォーム・ポケットになっていて天才過ぎて痺れました。

プラスでビッグなフラップポケット、中綿入りで温かさも充分。最高かよ。(褒めすぎですかね。。)

背中もローデン・コートよろしくなインバーテッドプリーツが入ります。それにしてもこちらも織りが面白い。allegriは1971年以降2000種以上の生地を実験されていたそう。そりゃあ良いわ。

mid80’s two type front design padded coat, made in Italy

Creative director, Marithe Francois Girbaud (1984-1987)

これも間違えないかと。左がMartin Margielaの時代、右がそれを引き継いだデザインチームの時代。

僅かにデザインの差でしたり、デザインチームの方は2000年初頭(2002年までの生産)の為、シルエットのバランスに変更がありますがほぼ同デザイン。これを見るとなんだか確信が持てました。

更にallegriが自社工場DISMI 92 S.P.A を1992年に立ち上げます。1992年から就任したMartin Margiela、このタグ自体もあるタイミングから変更されるのでドンピシャ。

ちょっと話がズレますが、キリコでもおなじみのMassimo Osti。

1993年に立ち上げたLeft Handの工場も上記DISMI 92 S.P.A。

関係ないですがこんな背景も。

これだけ難しい。。Girbaudかなとは思いますがGigliの線もあるのかな。。年代的には80年代なので若干被る。。

これに関してはウィメンズです。ちょっと大き目なので男性でも着れるかと。

勿論、女性の方が嬉しいですが。

着脱可能なムートン襟に中綿入りコットン素材のコントラストがめっちゃ洒落てます。コンサバにならない絶妙なバランス感が良い。

80’s removable mouton collar padded coat. made in Italy

Creative director, Marithe Francois Girbaud (1984-1987) / Romeo Gigli (1988-1991)

最後は新作では無いですが、改めて。

allegriをファッションハウスとして成功させたGiorgio Armaniのデザイン。

自分が触れてきたミリタリーのリファレンスのコートの中でダントツです。

是非着てみて下さい、これ着ないとわからないです。

1976-1983s military style padded coat by Giorgio Armani, made in Italy

最後に。これは私の価値基準なので押し付けるものでは無いですが、日本ですと当時の物流の兼ね合いからallegriはライセンス品しか基本ありません。ライセンス品が悪いとの意見では無くて、言いたいのはプロダクトとしても生産背景も全く異なります。

自分がイタリアで触れてきて見つけて、本当に良いな、自信を持ってお客様方にご提案出来るなって思って買い付けてます。満足の基準は人それぞれだと思いますが、それらと一緒にしないで欲しいです。

なんかすみません(笑)

明日お待ちしてます~

DE CHIRICO  鈴木